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あ その2(あな〜)
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(2001年9月9日アップロード分)

あな(隊)

 欠員の事。通常、「〜を開ける」として使用する。
凡例:「みーの行こうよ」「いや、明日音教で、穴開けるわけにいかないから。」「そか。」
対訳:「飲みに行きましょう。」「実は明日音楽鑑賞教室の仕事があるため、(朝早いという意)欠員を出す恐れがあるのでお断りします。」「そうですか…。」
…ところでこれ、楽隊用語なんでしょうか?(^.^;)

アナリーゼ Analyse(独)

 楽曲分析。つまり、作曲家にとっては迷惑なもの。作品を、形式や構造、主題、旋律、対旋律、フレージング、和声、様式、技法、管弦楽法などで、どうなってるのかを分析すること。勉強としてはとてもいい事です。あと、演奏家が楽曲を解釈する上でも、とてもいい事です。でも大抵は、作り手を目指してるわけでもない人が、含蓄を垂れるためだけにする事。
 音楽は、時と共に消え行く物です。それを作る方法を探る為には、ストップさせる事が出来ない以上、構造を調べるという事は、とても作り方がわかりやすくなるいい方法なんです。本来は、第二のバッハ、第二のモーツァルト、第二のベートーベン、等をまた生み出したり、自分がなりたかったりでしていたはずなんですけど、知的欲求だけでこれをしている人が実に多いのが現実です。彼らは、何が楽しいんでしょう?作っている方は、これを見せたくてやってるわけでは無いはずです。本当に余計なお世話です。

アニマート animato(伊)

 「元気に」とか「速く」とかいう意味の発想標語。両方のニュアンスで捉えましょうね。「元気に」にも色々ある中で、「速く」という要素を含んだ「元気に」という事です。つまり、音が大きい「元気」ではなくて、動きが素早い方の「元気」です。日本語に、これに該当する語句が無い為に、こんな訳をされてしまってます。

アニュス・デイ Agnus Dei(ラ)

 元来は、「神の小羊」という意味ですが、「ミサ曲」という形式で、「平和の賛歌」として有名になってしまってます。なので、ラテン語の聖書を読んだ時、一体どっちで訳せばいいのか、とてつもなく迷ってしまうかも。と思ってるのはオレだけなんでしょうか?(^.^;)
 セルジウス教皇(在位687−701年)の時代に、ミサ曲に入れられました。でも、実は今とは歌詞が違ったんですよ。興味津々だったりしますが、10世紀にはもう今の歌詞になっていたそうです。

 え〜、今回はノリも悪く、一通りさらっと行きました。というのは、「あ」に続いて「ナ行」というのが、…これしかないんです。もっと頑張れよ!ナ行!!
 ん?ナ行?なぎょう?…な、行く?…な、行き?…名雪?…名雪さん、お元気ですか?またザ・トランペット・コンサートでお会いしましょう。…って、ネットを私用で使うなよ、オレ!!…ん?私用で使用…(^.^;) 言わなきゃよかった…

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(2001年9月13日アップロード分)

アーハ あーは(隊)

 「歯」という意味。以下の凡例の通り用いる。
凡例:「どうした?ハイトーン出すたびにうずくまって…」「→d >_<、)」「アーハか。そりゃ大変だ。」「ぐぐ(>_<、)
対訳:「高い音を出すたびにうずくまって、どうしたのですか?」「ここが→d >_<、)」「歯が痛いのですね。それは大変です。」「ぎゃふん」

アパッシオナート apassionato(伊)

 「情熱的に」という意味。更に、「熱情的に」という訳もある程なので、ここ一番!!という、ノリも大切です。焦がれる程の愛情をもって、とか、極めて感情移入して、とか、そういった解釈をした方がいいでしょう。間違っても、「色っぽく」と解釈しない方がいいかも知れません。元来はそっち方面の意味もあるのですが、どうも語弊があるというか、ある意味、それではいけない局面でも書き込む事があるので、曲の背景だとか、標題音楽ならば意味している対象物をよく考慮に入れて表現しましょう。
 何をそんなに?とお思いの方もいらっしゃるでしょう。これは、イタリア人男性に、日本人女性が言ってしまうと、危険度ナンバー1です。しかも断トツで。「熱情的に」の後に、頼んでもいないのに「愛して」という語句を入れて解釈されます。そういう習慣というか、病気というか…(^.^;) 間違ってもイタリア旅行中には言わない様にしましょうね。

アバ ABBA(大謎)

 スウェーデンのボーカルユニットで、2組の夫婦で作られたカルテット。大ヒット曲、「ダンシング・クイーン」で有名。ああっ!青春っ!!あの頃、よかったなあ。そういえば、ABBAって本当は一つ目の"B"が左右逆ですよね。最近はリバイバルしてきて、また人気がありますけど、ABBAってどういう意味なんだろう?

アバド, クラウディオ Abbado, Claudio 1933〜(人)

 ウイーンフィルの終身指揮者。この人も、色々な呼ばれ方してます。アッバードとか、アバードとか。クラウディオはそのまんまですが。壮大なスケールが得意で、私も好きな指揮者の中の一人です。ところで、終身指揮者って、どういう待遇なんだろう?興味津々だったりします。名前でお気づきの通り、イタリア人で、ミラノ出身の都会派のシティーボーイで、その辺は私と一緒ですね。ね。ねっ!!ってばっ!!…しおしお

アパラチアの春 Appalachian Spring(英)

 コープランド作曲のバレエ音楽です。1944年にワシントンで初演されたんですが、やはり題材にされたご当地で、というのが歴史的には面白かったのになあ、ちょっと残念かもしれません。あ、そんな事言ったら、ベートーベンの田園は田んぼの真ん中でやらなくちゃいけないし、ホルストの惑星はそれぞれの星でやらなくちゃいけないし、ぢゃあ、アイネクなんか、夏至の夜にしか出来ねえぢゃねえかっ!!しかも水上の音楽は水上で初演だぞ!!
…(・O・; …いいのか。合ってるぢゃん( ̄^ ̄)
 ちなみにこの曲の管弦楽用組曲は、翌年に作られました。こういうのを「編曲」って言います。そういえば、曲の内容ですが(おいおい、辞典ぢゃねえのか?(^.^;))アメリカ東部のアパラチア山脈に住む農民の生活を描いております。日本で言えば南部馬追歌とか、与作とかになるんだろうなあ…

アベッグ変奏曲 Thema und Variationen ueber den Namen ABEGG(独)

 シューマンの作ったピアノの為の変奏曲。原題を直訳すると、「アベック(ドイツ語読み)という名前の主題と変奏」です。つまり、「アベック」さんの名前を音符に直して曲を作ってます。A(ラ)B(シ♭)E(ミ)G(ソ)G(ソ)…どっかで聞いた話だなあ…(・O・; オレも同じことやってました。
 演劇帝国KUSARE芸道の幕開けの曲、「帝国のテーマ」は、こうやって作ってあります。:
KUSARE芸道→KU(ク=9=レ)SA(サ=3=ミ)RE(レ)芸(=ゲー=ソ)道(ド)
 …詳細については、「帝国のテーマ」の解説か、この辞典の「て」でやるつもりです。

アーペル, ウィリ Apel, Willi 1893〜1988(人)

 ドイツ出身で、アメリカの音楽学者。元来はピアノを勉強していた人だそうです。誰?って思いますよねえ、皆さん。でも、どこかで聞いた名前の様な気がするでしょう。まあ、ちらりと見た事はある方も多いでしょう。何をした人かって?そうなんです、「ハーヴァード音楽辞典」の作者です。「佐々木の辞典」のライバルです。

アーベルト, ヘルマン Abert, Hermann 1871〜1927(人)

 この人こそ、何をした人なのか、大謎でしょう。でも、音楽書好きにはもうお馴染の名前ですね。そう、ヤーンの書いたモーツァルト伝を改訂した人であり、R.シューマンの著者です。っていうか、オレより後に生まれて、オレを書けよ…しおしお。

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(2001年9月14日アップロード分)

亜麻色の髪の乙女 La Fille aux cheveux de lin(仏)

 1)ドビュッシーの「前奏曲集」第1巻の第8曲。つまりはピアノ曲です。この曲、説明とか要らないでしょうね。有名だし。CMでも使われていた気がします。ドビュッシーの管弦楽のイメージとは一味違ったピアノ曲。つまりは眠くならないピアノ曲。オケは、眠くなる人も多いでしょう。いや、彼の作品はモーツァルトと並んで、アルファ波が豊富に出るんですよ、実際。まあ、ピアノ曲が幻想的では無い、という意味では決してありません。リリック且つメロウ、しかも繊細にしてどこかしら東洋的。この曲も名曲です。
 ルコント・ド・リルの詩に登場する美少女に捧げられている曲である、という解釈が有力ですね。また、ヴァイオリンのソロ曲としても有名です。
 2)そのまんまという…え〜、誰かを非難しようというつもりは一切御座いません。それだけはご了承下さい。でも、かつての日本の歌謡曲とは、こんなもんだったのかもしれません。ドビュッシーの曲と全く同じタイトルで、まあ、インパクトを狙ったというところでしょうか。ううむぅ…もったいつけてないで、早く解説しろ、という意見が聞こえてきそうなので、いい加減、やります。ヴィレッジ・シンガーズの持ち歌で、作詞は橋本淳、作曲はすぎやまこういち先生です。すぎやま先生、お元気ですか?…私用はこれくらいにしときましょう。

雨だれの前奏曲 Raindrop Prelude(英)

 ショパンの「24の前奏曲」の第15番。本当に雨だれですよね。ぴちゃぴちゃ…どこかしら繊細さを含んだ、明るい主題と、中間部に物憂い、本当に雨を連想させる部分から構成された逸品です。あ、猿音を先にご覧になった方、この曲も遠回しに大三部形式です。a-b-a'という構成です。オレ的にどうかというと、小学校の頃のピアノ教室を思い出します。グレードをいやいや受けに行って、その時新潟の楽器店のビルの中で聞こえてきました。まあ、レッスンもやってた楽器店だったもんで。…なんだかなあ

アマティ Amati(伊・チェコ<?>)

 1)イタリア、クレモナのヴァイオリン製作者一族の名字です。名前の方ではないです。アンドレア(Andrea)という、今日のヴァイオリンの形状を創り上げた匠の中の匠に始まり、その孫、ニコラ(Nicola)は、この一族最大の名人で、従来型より大きいアマティ型というのを発案したりしてました。更に、ニコラの弟子は沢山いますが、その中の一人が、あのストラディヴァリです。…やっとどんなに凄いか、わかりましたか?(^.^;)
 2)チェコの管楽器メーカー。発祥その他は私は存じ上げません。確か、私が音大に入学したころ、そう、まだ体重が65キロでスリムで女の子に大人気だった頃に、突然輸入が開始されました。他メーカーの同ランクのモデルに比べ、2〜3分の1という、正に破格のコストパフォーマンスを誇ります。但し、少々購入には注意が必要です。チェコフィルの人たちが使ってないところを良く考えましょうね。かなりレトロです。無意味にレトロです。そうですねえ、19世紀末頃の仕様で制作しております。そこを面白がって買う、というのが、正しい動機だと思います。

アマービレ amabile(伊)

 「愛らしく」という意味。ううむぅ…発想標語になると、ついついイタリア旅行の豆知識になってしまいますが…今回もか?(^.^;)
 少々わかり難い翻訳ですが、少女のように、とか、小動物のように、とか、時としてははにかむように、とか、臨機応変に対応しましょう。これが、言語の違う事による歪みという物だとして、諦めて下さい。実際に現場で出会って考えましょう。女性の皆さん、イタリア旅行に行って、イタリア人男性にこの言葉を言われたら、あなた、ちょっと変ですよっ。よおく考え、反省しましょうね。

アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
Amsterdam Concertgebouw Orchestra(蘭)

 オランダの管弦楽団で、もう皆さんにもお馴染ですよね。1888年設立の伝統あるオーケストラです。これまで、メンゲルベルク、ベイヌム、ハイティンク等が指揮して来ました。ヨーロッパを代表するオーケストラの一つです。

アームストロング,ルイ(サッチモ)
Armstrong, Daniel Louis (Satchimo)(人)

 サッチモといえば、この人。ルイ・アームストロングです。20世紀を代表する天才の中の一人ではないでしょうか。しかもモーツァルトの様な、マルチで何でも出来ちゃった系の天才です。職業は?と問われたら、ジャズ・ミュージシャンというしかないでしょう。トランペット奏者であり、歌手であり、いわゆる今皆さんが「ジャズ」だと思っているスタイルを確立した人です。ニューオリンズスタイルの合奏形式のジャズを、アドリブ・ソロ中心へと転換させ、即興の唱法を作り上げた…って事は、ジャズをジャズであるという要素を作り上げた、まあ、偉人さんですよね。凄いですよね。…オレも何か作ろ

雨に歌えば Singin' in the Rain(英)

 大ヒットしたミュージカル、又ミュージカル映画、及びそれら共通の主題歌のタイトル。「雨にぬれても」と双璧を成す「雨」を描いた軽音楽の大ヒット作。日本では、ジーン・ケリー(Gene Kelly)主演の映画の方が有名ですね。ちなみに、日本公演では、何トンという、トラックで運搬された水を使い、本当に雨を降らせてました。
 さて、こちらはタップで有名だったりしますね。リズムも「雨にぬれても」とは異なり、タップのステップにより彩られているという特徴があります。それと、特有の「雨」の表現は、作曲そのものというよりは、オーケストレーションとそれに付随した、弦楽器群の中声部のゆったりとした、対旋律とまでは行かない、なだらかな和声楽によるもので、独特な色彩を持っており、これによって楽しさを損なわない、雨特有の「鬱」の表現を果たしております。
 中々ぼけるところがないなあ…ちょっとしおしおな思い出があります。私に、実は日本公演の出演依頼、来ていたそうなんですよ。でも、私、ずっと自宅を留守にしていて、まあ当時携帯電話など無かったもんですから、その仕事を逃がしてしまいました。それ以来、色んな人をブロードウエイミュージカルの日本公演では使うようになってしまいました。
 (・O・; 大事なこと、忘れてました。作曲は、ナシオ・ハーブ・ブラウン(Nacio Herb Brown)です。バックステージ物っぽいところがあり、本当はピアニストの役は、彼にやって欲しかったなあ、等と思ってしまいます。まあ、役者さんぢゃないから、いっか。

雨にぬれても Raindrops Keep Falling On My Head(英)

 ポップス界の奇才・バート・バカラックの最高傑作…だとオレは思ってます。青春時代にはまった、映画、「明日に向かって撃て」(Butch Dassidy & The Sundance Kid ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード主演)の主題歌です。あ、私が見たのはもちろん再上映ですよ。それとテレビとレンタルビデオ。この映画で、ロバートに憧れたもんです。1969年、アカデミー賞の主題歌賞と音楽賞を獲得しております。B.J.トーマスが歌いました。
 この曲は、リズムと和声が特徴的で、この特徴的なリズムは「シャッフル」です。ダンスをなさっている方にはもうお馴染の基本的なリズムですね。よくマーチ(行進曲)と対比して説明されますが、いわゆるスキップです。でも、日本人のスキップと、欧米人のスキップは、リズムが若干違うので、注意が必要です。向こうの人たちのスキップは、日本人程、後の音が後ろに詰まらないんです。

雨の庭 Jardins sous la pluie(仏)

 (^.^;)…「亜麻色の髪の乙女」でもしや?と思った方、多いでしょう。正解です。やっぱりやっちまいました。この曲も、ドビュッシーのピアノ曲です。但し、別な曲集の曲です。「版画」の第3曲です。全3曲のとりを取っています。

アーメン Amen(ヘブライ)

 (^.^;)…もう卑怯者と呼ぶ声が聞こえて来ています。ネタあさるの、大変なんですよお。ごめんなさい。…って、素直に謝るんぢゃないっ!!オレったら…
 それでもきっちりしっかり解説しましょう。これは、「かくあれかし」という意味です。ってゆーか、その日本語がわからんっ!!「忠実に従う」という事で、その「従う方」の忠誠を誓う言葉です。つまり、人間が神様に、「私は主とその父に忠実に従います」と言っている、その言葉です。でも、音楽辞典なのに何故? と思うでしょう。はい、音楽辞典らしく行きますよお。え〜、各キリスト教会の祈祷・聖歌の末尾で、その場に居合わせた全員で唱和するセリフ。以上。

〜終止 Amen cadence(英)
 はい、和声楽の基本中の基本がこれです。アーメン終止。「変格終止」と同じだと思っていいと思います。専門家の皆さん、どうでしょう?作曲家として、また演奏家として解釈すると、どうしても一緒になっちゃうんですよ。これ、聖歌等で、通常通りの和声進行をして行って、最後に「アーメン」という歌詞を歌う時に、唱和するという雰囲気を出す為、IV→I…つまり、ハ長調で言えば、ファラド→ドミソの和音で、曲に「アーメン」という歌詞を付け加えて終わる、その終わり方です。とまあ、普通なら説明はこうなるんですが、でもしっかりその他も用意してありますよ。オレだし。もう、面倒なので、具体例で行きます。和声記号だとか、コードネームだとか、知ってる人にしか分かりませんから。ハ長調で、ファラド→ドミソで終わる、その他の例は、ミソシ→ドミソ、バスがファで、他がファかレ♭→ドミソ…ですっ!!
 おおっ!!言い切ってるよ、オレ。本当にいいのかあ?………(^.^;)

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(2001年9月17日アップロード分)

アラウ, クラウディオ Arrau, Claudio 1903〜1991(仏)

 チリの生んだピアノの名手。サンティアゴとベルリンでピアノを勉強し、リスト賞を何と2回も取った後、名手のお約束、ジュネーヴ国際音楽コンクールで優勝したという、正にコンクール荒らしな人。リスト賞2回…大謎ですよねえ。普通、1回取ったら、もう要らんとか言いそうだけど、黙ってもらうところがまたカッコ良かったりして。いいなあ。売れっ子を絵に描いたような人で、ヨーロッパの年間公演数が100回近いという、正にピアノ界のプラシド・ドミンゴ(大謎)
 この人にFarewell、弾いてもらいたかったなあ。

アラ・ブレーヴェ alla breve(伊)

←ずばり、これ。単刀直入に言えば、2/2拍子の拍子記号。でも、これは現代でのお話です。
 さあ皆さん、またまた始まりましたよお(^o^) いらない知識満載の「佐々木の辞典」の真骨頂です。現代でのお話という事は、元々は違ったわけですね。ではどうだったんでしょうか?
 「alla」は、イタリア語で、「〜風に」とか、「〜みたいに」という意味です。では「breve」は何?という事になりますが、これは二全音符、つまり全音符の2倍の長さの音符の事なんですよ。詳しいお話は、「ブレーヴェ」でやります。(これも真骨頂だったりして)
 つまりですねえ、元来「アラ・ブレーヴェ」とは、4/2拍子で使っていたんですよ。はい、ここまでは楽譜が読める人用のお話です。読めない人には、これでは分かりませんよねえ。つまり、音部記号、五線紙の一番左端にある、あいつらですねえ、これの右側に、この記号があったら、二分音符を一拍にして、2拍子で数えます。わかりましたかあ?

アラベスク arabesque(仏)

 はい、これも強引に分解してみましょう。(^o^) arab-esqueとなりますね。そうです、本来は、「アラビア様式」とか、「アラビア主義」という意味だったんですねえ。もう、バレエの世界ではお馴染の言葉です。基本中の基本のステップの名前ですからね。
 さて、この言葉、建築様式から派生した言葉なんです。日本で言えば唐草模様って事か??まあ、それは置いといて、その「アラビア様式」が、ヨーロッパ建築に比べて、装飾的で、また幻想的だったため、そういった音楽の曲名として用いられております。作曲する側も、それを念頭に置き、また狙って作曲しております。よくわかりましたね。

アランブラ宮殿の思い出 Recuerdos de la Alhambra(西)

 「アルハンブラ宮殿の思い出」と言った方が分かりやすいですね。私のPCの辞書も、アルハンブラは一発変換出来ました。ところが、原語の発音は、こっちなんですよ。
 タルレガが1896年に作曲したギター曲です。もうお馴染なので、あまり説明も必要無いかと思いますが、皆さん、トレモロの練習で、よく弾いてますね。グラナダの中世のイスラム教徒が建てた古城を訪れて、その印象を元に作曲したそうです。いい曲ですよね。

アリア aria(伊)

 1)オペラ、オラトリオ、カンタータなどの中の、おおっ!!これはっ!!という独唱・重唱部分。ミュージカルを例にすると、セリフの部分がレチタティーヴォで、歌の部分がアリア。つまりは、歌詞よりも音楽を重視した部分で、いわば聞かせ所という事。あ、レチタティーヴォは、セリフではなく、曲になってます、一応。詳しくは、「レチタティーヴォ」でやります。
 2)稀ですが、16〜17世紀のイタリア、また17世紀のドイツの短い声楽曲や、更に稀に器楽曲を指すこともあります。
 あ、ちなみに、次の「アリエッタ」と「アリオーソ」は、この言葉が、イタリア語の文法で変化したものです。

アリエッタ arietta(伊)

 1)二部形式の短いアリア。「〜エッタ」は、イタリア語で、「やや〜」ですね。「〜エット」の性格違いです。「二部形式」は、「三部形式」の中間部分が無いものです。詳しくは、猿音をご参照下さい。
 2)1750年以前のフランス・オペラで、イタリア語の歌詞によるアリアを指す。曲調もイタリアっぽいです。
 3)(2)で大謎だった1750年という年号ですね、これが何故かというと、この頃に言葉の意味が変化したからなんです。ではその後はどの様な意味になったかというと、フランスでは「オペラ・コミック」という物が流行しました。今で言えばオフ・ブロードウエイですね。詳しくは「オペラ・コミック」でやります。…ってまたかいっ!!まあそれはおいといて、この「オペラ・コミック」の中で、セリフと交互に歌われた歌の部分です。

アリオーソ arioso(伊)

 1)オペラやオラトリオなどで…ってもういいっ!!(^.^;) え〜、短いアリアの事です。表現的に、レチタティーヴォ程自由度がなく、アリア程歌い込まない物をこう呼びます。
 2)器楽曲で、「歌うように」という意味。

アルコ arco(伊)

 ヴァイオリンなどの擦弦楽器(詳しくは「擦弦楽器」でやります。)で、弓で弦を擦れ(こすれ)という意味で使います。元々の意味は、ずばり「弓」なんですよね。あ、某保険屋さんの名前ではありませんっ!!ここ、間違えると、テストで10点減点ですっ!!

アルジェリア組曲 Suite algerienne(仏)

サン=サーンスの管弦楽用組曲 Op.60 …という密かなキリ番。「アルジェリアへの航海の絵画的印象」という注記がついてます。4曲あって、その終曲、4曲目が、「フランス軍隊行進曲」です。今で言えば、アルバムからシングルカットでリリースして大ヒット…ってやつですね。

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(2001年9月18日アップロード分)

アルス・アンティクア ars antiqua(ラ)

 「古い技法」という意味です。次の「アルス・ノヴァ」と対比して使われる言葉。14世紀に出てきた、アルス・ノヴァの音楽家達が、自分たちより古い技法を指して言った言葉で、具体的には、ケルン楽派と、13世紀頃のフランスやイタリアを中心とした音楽を指す。これ、どこかで聞いた話だと思いませんか?そうです、「クラシック」と似たような使われ方ですね。
 特徴としては、定量音楽の理論化や、その頃の、またその後の、オルガヌム、コンドゥクトゥス、クラウスラ、モテト(モテット)、それに伴う独特の楽譜の出現等があります。詳しくは、それぞれの言葉を後ほど解説します。

アルス・ノヴァ ars nova(ラ)

 「新しい技法」という意味です。14世紀にフランスやイタリアを中心に出てきた、新しい音楽の流れ全体を指していう。だが、だあがしかし、実はこれ、ヴィトリという人が書いた本のタイトルだったんですよ。
 特徴としては、前述のアルス・アンティクアに比べて自由度が高く、都会的な(?)洗練されたサウンドを持ち、そしてそして、あらゆる音符の概念が変わりました。以下の通りです。
 1)それまで、、3分割偏重による音符の細分化を基本として音価を定めていたが、この時代から2分割制を採り入れ、平均的な、且つ対等な音価を用いる様になった。
 対訳)それまで、音符は3分割を基本に細かくして、音の長さに、拍による偏りがあったが、現在見るように、2分割を繰り返して、細かくするようになった。つまり、全音符を基本にした場合、それは2分音符2個であり、2分音符は4分音符二個であり…
 2)模倣的な手法、つまり、誰かの真似をするとかではなくて、曲の中で、ある主題を別な部分で、次々と変化させる、という手法が発達した。
 3)3度、及び6度を「協和音程」として定めた。
 対訳)早い話が、一個飛ばした次の音符は、よくハモる、また5個間を飛ばした音符もよくハモる。つまり、ドとミ、とか、レとシとかは、よくハモる。只、それだけではなく、それ以外の関係の音符同士は、ハモらないという事にされてしまった。でも使うなという意味ではない。
 4)複雑なリズムを発達させた。
 この時代の代表的な音楽家は、やはりマショーです。

アルト alto(伊)

 はい、皆さん、よおくご存知の言葉ですね。そうです。ソプラノの次の高い声部の事です。合唱で女声の低い方ですね。でも、でもでも、まだまだ含蓄はありますよ。佐々木の辞典ですから。
 この言葉、元々は、イタリア語で「高い」という意味だったんですよ。つまり、某メーカーの軽自動車、そう、あの安くて高品質が売りのあの車、名前の本当の意味は、「高い」なんですねえ。確かに、床面積(?)に対して背は高い。でも、安いのに名前は「高い」…分かってるんでしょうかねえ?ス○キは。…って、その「高い」ぢゃねえっちう(^.^;)
 では、これも中々多いので、項目ごとに行きます。
 1)合唱で、女声の低い方。
 2)ファルセットを用いて歌う、男声の高い声部。カウンターテナーだとか、コントラテノールとか呼ばれてます。でも、今では使いません。あくまでも、16〜17世紀の教会音楽の世界で、アルトとも呼ばれていました。
 3)ヴィオラのフランス語の名称。
 4)色々な楽器の「アルト」っぽい声部。セカンドとかですね。また「アルト〜」として、色々な楽器の、「アルト」っぽい特殊楽器。後者の例を挙げましょう。
アルトフルート:普通のフルートの次に管が長いフルート。
アルトクラリネット:バスクラリネットよりも管が短く、普通のクラリネットよりも管が長いクラリネット。
アルトサクソフォーン:いわゆる普通のサクソフォーンで、ソプラノより長く、テナーより短い管のサクソフォーン。
サクソルン属3番目の金管楽器。アルトホルンはよく使われますが、バリトンだとか、ユーフォニウム等の様な形状で、小さいもので、あの丸いホルンの形はしてません。

アルト記号 alto clef(英)

ハ音記号がこの位置にある時の呼び名。主にヴィオラやチェロ、ファゴット等の中低音楽器に用いられるが、元来はその名の通り、合唱でアルトのパートでしばしば用いられていた。

アルトラプソディー Altorhapsodie(独)

 ブラームスの作品の名前で、原題は…ちょっと深呼吸しましょうね…いいですかあ、行きますよお、ゲーテの「冬のハルツの旅」の断章によるアルト独唱・男声合唱及び管弦楽のためのラプソディーop.53、ぜえっ、ぜえっ…ですっ!!
 さて、ブラームスは、シューマンの三女、ユーリエにぞっこんでしたが、その失恋の哀しみを込めて、この曲を描いたとか描かなかったとか。…ふられたのかあ。

アール・ヌーヴォー art nouveau(仏)

 1)19世紀末から20世紀初めにかけて、ヨーロッパの建築・工芸・絵画等の諸芸術で流行した様式。
 2)(隊)かつて江古田にあった喫茶店の名前。音大通りと並行する路地沿いにあり、全く目立たない階段を昇るとあった。楽隊の姿がちらほらと。今はもう無い。何故かいつもほっぺたが赤い兄ちゃんがウエイターをしていて、喫茶店のクセにおにぎりとか焼きうどん等があった。

アルビノーニ, トマーゾ Albinoni Tomaso 1671〜1750(人)

 イタリアの音楽家で、ヴァイオリン奏者であり、作曲家。もう有名もいいところですよね。オーボエ協奏曲がとても有名な割に、歌曲も数多く描いております。まあ、オペラ作家としても有名なので、当然かも知れませんね。
 さて、皆さんはこの人の名前、どんな曲で知りましたか?…恐らくは「アルビノーニのアダージョ」ではないでしょうか。この曲、実は、アルビノーニの曲ではないんです。他の人が、アルビノーニの曲の断片をつなぎあわせて作った曲なんです。またこれで、自慢のネタが出来ましたね。よかったよかった。

アルプス交響曲 Ein Alpensymphonie(独)

 はい、弾正といえばこの人、リヒァルト・シュトラウスです。詳しくは、リヒァルト…まあ、後でって事で、このドイツの誇りと謳われた巨匠が作曲した交響曲です。op.64です。彼は、かなりのアタッカ好きですが、この曲は交響曲なのに、単一楽章です。別にアタッカで強引に単一楽章にしているわけではありませんが。彼特有の重厚且つ派手な管弦楽法で、とてつもないスケールで、アルプスの「登山」を歌い上げています。アルプスではなくて、「登山」を歌ってます。ここ、ポイントですよ。テストに出ます。弾正だし。

アルプホルン Alphorn(独)

 スイスといえばこれ。樫の木をくりぬき、二つの対をなす物を張り合わせ、更につるで巻いて固定した、アルプス地方の民族楽器。私は、音大生時代から、佐々木硝子の仕事で、クリスタルのこいつを吹かされておりました。ラジオやテレビに出演することしばしばでした。
 さて、特徴ですが、私の手元の辞典の中の一つが、大うそをこいていたので、ここではっきりさせましょう。「長いものは4mに及び」…はっきり言ってバカです。大ばか者です。標準はG管なので、普通のが5.5mというのが正解です。長さは、色々あります。そして、マウスピースが特徴的で、やはり樫の木をくりぬいて作っているのですが、「ホルン」という名前のクセに、トロンボーンのマウスピースと同じサイズです。これにはわけがありまして、ホルンとトロンボーンは実は同じ管の長さの楽器です。つまり、ホルンのマウスピースが、独特な形状により、アンバランスな大きさをしているので、素直に作れば、トロンボーンのサイズになって正解なんです。でも、アルプホルンに関しては、楽器全体の構造が、やはりホルン族なため、名前はホルンで正解です。
 色々な言語によって、色々な呼ばれ方があります。英語だとアルペンホルンです。こっちの方がお馴染かも知れませんね。

アルペッジョ arpeggio(伊)

アルペジオとも言います。どっちでもいいです。分散和音の一種です。こういった記譜の他に、色々ありますね。ギターの皆さんには、もうお馴染もいいところですね。記譜は全く違いますけど。

アルペッジョーネ・ソナタ Arpeggione-Sonate(独)

 シューベルト作曲の「アルペッジョーネ」という楽器の為のソナタ。D821。アルペッジョーネは、弦楽器で、チェロ位の大きさで、胴の部分がギターの様になってまして、擦弦楽器です。つまり、弓で弦をこすって音を出します。今日では滅びてしまったので、チェロで演奏されてますね。

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(2001年9月19日アップロード分)

アルベニス, イサーク Albeniz Isaac 1860〜1909(人)

 スペインの作曲家で、スペインの民族音楽を基調に、民族楽器であるギターの特徴を活かしたピアノ曲作りをし、近代スペイン音楽の方向性を創り上げた人。30代初めからロンドンやパリに住み着いて、活動を展開。代表作に「組曲スペイン」「組曲イタリア」がある。

アルベルティ・バス Alberti bass(英)

 分散和音の一種。クラヴィーア(ピアノの古楽器、又ドイツ語でピアノ)の左手の伴奏として定着しました。もう決定版です。そう、あれです。ドソミソドソミソ…とか、ドミソドミソ…とか。18世紀前半のイタリアの作曲家、アルベルティにちなんで命名されました。

アルボラダ Alborada(西)

 スペインの民族音楽の一種。この言葉の意味は、「朝の歌」で、チャルメラの様なオーボエの小さくなったような楽器と太鼓で演奏される、陽気な音楽です。
ラヴェルの「道化師の朝の歌」の「朝の歌」が、これ。

アルマンド allemande(仏)

 バロック期の楽曲の中で、組曲の中の小品のタイトルでよく見かけますね。これ、実はフランス語だったんですねえ。でも意味は、「ドイツ舞曲」です。わかりにくいっ!!たまに、楽譜の注釈で解説されてますね。
 でもドイツで起きた音楽ではなく、フランスで起きた音楽なんですよ。またまたわかりにくいっ!!16世紀頃のお話で、ゆるやかな2拍子系の舞曲です。17世紀には完全に様式化されてしまい、組曲の第一曲の定番になりました。

アルメニアン・ダンス Armenian Dance(英)

 弾正の管弦楽法の師、アルフレッド・リード博士の最高傑作。パート1とパート2があります。博士に関してや、博士と私のつながりについては、「リード」でやります。
 この曲は、ハリー・ビージャン(ベギアンとも)博士より委嘱を受け、1973年に「パート1」が作曲され、翌1974年1月10日、献呈されたビージャン博士の指揮で、イリノイ大学のシンフォニックバンドにより、イリノイ州で行われた全米大学バンドディレクター協会の総会で初演されました。そして楽譜は、同年にサム・フォックス社から出版されました。
 博士は、当初4楽章からなる曲の作曲を考えていたそうですが、パート1は単一楽章となってしまいました。後に、1976年2月、後半部分の3楽章が作曲され、この3楽章は、単一の作品、「パート2」として出版されましたが、博士の元々の意図を以て、全四楽章の曲として、この2曲を1曲として見るという考え方もあります。「パート2」は、1978年に、バーンハウス社から出版されました。
 「パート1」と「パート2」を一つとして捉えるかどうか、現在でも物議をかもしております。当の博士も、何故か沈黙している部分です。恐らくは、「皆さんにおまかせします」という意味なのでしょう。弾正と博士とのコンタクトがなくなって、何年か経ってしまいましたが、私は博士と何度かお話しする中で、1曲のつもりでお話ししてましたが、博士は別段咎めるわけでもなく、こちらと話を完全に合わせていらっしゃいました。ただ、だからといって、1曲として考えていいとも限りません。博士は、とてつもなく優しい人なんです。
 この曲は、アルメニアのクラシック音楽の創始者、ゴミタス・ヴァルタベッド(1869-1935)によって蒐集し研究された4000曲以上に及ぶアルメニア民謡の中から「あんずの木」「山ウズラの歌」「オーイ、ぼくのナザン」「アラガツ山」「ゆけ、ゆけ」という5つのアルメニアの民謡により、構成されています。  そういった事よりも何よりも、この曲の素晴らしさは、一つはアルメニア地方特有のサウンドであり、もう一つは、オーケストレーションであると言えます。
 私の心を最初につかんだのが、ホルンパートの、属七和音の根音と第7音二つだけのブロックが鳴り響く部分です。CとB♭ですね。これが彼の管弦楽法への憧れとなっていったのです。

アルルの女 L'Arlesienne(仏)

 音楽鑑賞教室、母と子の音楽鑑賞会、クラシック入門といえば、これ。つまりは、クラシック初心者が強制的に聴かされる曲です。もはや説明も必要ないでしょう。ビゼーの1872年の作品です。なんと、…といってもご存知でしょうが、これ、劇音楽だったんですねえ。ドデーの戯曲、「アルルの女」の付随音楽だったんです。全27曲。つまりは演劇帝国KUSARE芸道並みっ!!ビゼーさん、ご苦労様でした。あなたの苦労、よおくわかります。
 さて、皆さんにお馴染なのは、その全27曲の中からの抜粋で作られた、管弦楽組曲の方なんです。どおりで少ないと思ったでしょう。そして、第一組曲と第二組曲があるのも皆さんご存知ですね。第一組曲は、ビゼー自身による編曲、第二組曲は、ギローによる編曲で、どちらも4曲ずつです。あ、ちなみにジローはキカイダーに変身するので、編曲してませんっ!!ここ、よく引っかけでテストに出ますっ!!
 でも、演劇帝国KUSARE芸道の劇音楽は、リアルタイムで編曲無しで楽しめます。( ̄^ ̄)

アレアトリー・ミュージック aleatory music(英)

 「アレアの音楽」とも言われてます。はい、眠くなって来ましたか?…そうです、前衛音楽用語です。私も一応前衛音楽家なので、一応含蓄を垂れます。
 ご存知の方は極めて少ないと思われますが、20世紀半ばに出現した言葉で、いわゆる、「はちゃめちゃ系音楽」と、「管理された偶発性の音楽」の対立が起きて、その「はちゃめちゃ系音楽」の代表格の一つです。つまりは、演奏家が楽譜を見て、色々な可能性を無作為に、声部や奏法や断片を適当に演奏して、二度と再現出来ない生音楽を実現し、また過去の誰も作らなかった音楽を作りだそうとした、その手法の事です。「不確定性の音楽」だとか、「偶然性の音楽」等との同義語としても用いられています。いわゆる「一期一会狙い」です。
 1955年に、マイアー=エプラーによって導入された言葉です。これに対して、「管理された偶発性の音楽」派は、実は狙って偶発性を生み出してるんだ、だから作ったオレが偉いんだ、という考え方で、楽譜の断片を演奏家が「任意に」選んで演奏する、という反撃に出ました。…どっちもどっちだろう。
 アレアは、ラテン語で「サイコロ」とか、「賭け」という意味です。何となくわかりましたか?

アレヴィ, ジャック=フランソア Halevy, Jacques-Francaix 1799〜1862(人)

 フランスの作曲家。…というよりは作曲の先生として有名です。著書がどうとかではなく、沢山のお弟子さんというか、生徒さんを抱え、大活躍した人です。パリ音楽院の教授でした。オペラの作曲家としても有名で、代表作に「ユダヤの女」があります。…またまたやっと誰だか分かりましたか?(^.^;)

アレキ あれき(隊)

 次のアレキサンダーの事です。あ、ちなみに、欧米の楽隊さんたちは、「アレックス(Alex)」と呼んでます。

アレキサンダー Gebr. Alexander(独)

 ドイツの楽器メーカー。特にホルンの世界的な普及率は、驚異的です。本当に良く使われてます。プロの演奏家達によって、最も愛されているのが、このメーカーの「103」というモデルで、特徴的な第4ヴァルヴ(親指で操作します)は、世界特許を取得しております。
 1782年、楽器職人のフランツ・アンブロス・アレキサンダー(Franz Ambros Alexander)が、ドイツのマインツへとやって来て、クラフトマンのマイスター(国家の職人資格。偉いという意味)を取得した後、発足させたのがこの会社です。それ以来現在に至るまでの間、こと、ホルンに関しては、常に世界のトップブランドとしての地位を確保し続けております。ホルンの神様、デニス・ブレインは、母国パックスマンに、このメーカーの楽器のコピーを依頼し、それを愛用し続けました。
 そして、テューバにとっても、実に大切なメーカーです。このメーカーのロータリーヴァルヴを持つテューバも、常にプロの演奏家達に愛用されております。
 あ、ちなみに弾正は、音大時代から、ブロードウエイの仕事の頃までの間、このメーカーの103Mというモデルを愛用しておりました。特徴は、繊細な音色にあるでしょう。決してパワフルとはいえません。吹いた時の空気抵抗も、比較的大きい方なので、アマチュア演奏家や初心者にとっては、少々難しい楽器だと思われます。ただ、繊細なピアノの表現や、音の遠達性、つまりは遠くまで届く、また、遠くで聴いても音量がさほど変化しない、という点に於いては、イギリスのパックスマンと並んで、他の追随を許しません。

アレグレット Allegretto(伊)

 「やや速く」…イタリア語で、「〜etto」は、「やや〜」という意味ですね。つまり、「ややアレグロ」という意味です。簡単簡単(^o^)

アレグロ Allegro(伊)

 「速く」…速度指示標語の中では、最もいい加減な言葉。メトロノーム記号で、大体116〜126位なんですが、実際はもっともっと幅があります。
 更に、前述の「アレグレット」の様に亜種もあり、また色々な言葉との合体という極めて迷惑な行為で更に自分の活動領域を自己増殖させる、とてつもなく危険性の高いウイルス…って何の話だっけ?
 実際に、「Allegro ma non troppo」(速く、但し甚だしくなく)の様に、ダイレクトにテンポ制御をかけて来たり、「Allegro con brio」(速く、快活に)の様に、感性に訴えかけているかのように見せかけて、テンポ制御をしてきたりします。では本当はどの位の速さなのか?…大謎です。目安としては、イタリアでタクシーに乗って、「アレグロっ!!」と叫ぶと、60キロ制限の一般道なら、およそ75キロ位で走ってくれます。(ほんとかよ??)
 この言葉は、元来「愉快な」という意味でした。つまりは、本当の意味では曲想を指示する発想標語だったとも思われます。真実に関しては、タイムマシーンの出現を待つ以外にはないでしょう。現在では、単純に「速く」という意味になってます。

アレグロ・昆布漁 あれぐろ・こんぶりょう(隊)

 久々の楽隊用語ですね。(^o^) 意味は、「アレグロ・コン・ブリオ」です。(前述本文内)以下の凡例の様に用います。
凡例1:「今日の一曲目って、テンポ何だっけ?アレグロ…なんだったっけ?」「昆布漁」…ああっ、苦しい!!
対訳1:「今日の演奏会の一曲目のテンポは、何でしたか?アレグロの次ですが。」「コン・ブリオです。」…何と笑いにくい!!
凡例2:(本番中)「くっくっくっくっ…アレグロ昆布漁…くっくっくっくっ…」「おい、出番」「(・O・;」
対訳2:(本番中)「変な事を思い出しました。アレグロ昆布漁です。笑ってしまいます。」「あなた、出番を忘れてますよ。」「(・O・;しまった」

アレルヤ alleluia(ラ)

 「ハレルヤ」と同じ意味。じゃあ、どう違うのかというと、ハレルヤはヘブライ語で、アレルヤはラテン語です。それだけなんです。弾正が、日本では弾正なのに、ドイツに行くとダンヨーになるのと一緒です。

アレンジ arrangement(英)

 「編曲」という意味です。名詞の時は、↑この様に、「アレンジメント」と言います。だって名詞だもん。動詞はarrangeですね。…なんて、英語の知識で項目増やしてごまかそうという魂胆が見え見えだったりするオレです。
 洋版の楽譜や、洋楽のアルバムで、「arr.」と書いてあったらこれの略記です。

アロッターヴァ all'ottava(伊)

 「1オクターヴ高く」という意味の記号。8va........とか、8..........とかがこれ。ウチら作曲家にとっては、正に正義の味方。ああっ!!どうしようっ!!音が高すぎて隣の五線紙にぶつかっちゃうよおっ!!助けて〜〜〜〜っ!!と叫ぶと、サッと現れて、1オクターヴ低く書かせてくれます。ありがとう、アロッターヴァ!!ほんと、いいヤツだよ。

慌てるな あわてるな(作)

 1)締め切り直前の作曲家が、落ち着きが無くなった自分に対し自制の念を込めてつぶやく言葉。
 2)締め切り直前の作曲家が、担当に対し、逆ギレして吐く悪態の言葉。
 3)締め切り直前の作曲家が、担当に対し、何とかごまかそうとして煙幕を張るときに使う言葉。以下の凡例の通り用いる。
凡例)担「だんぢょさあん先生、今日中に上げて下さいね。締め切りなんですから。」
作「え?そうだっけ?」
担「そうですよぉ。だって、三日が締め切りだから二日に上げるって言ったぢゃないですかぁ」
作「慌てるな!!今日は一日だぞっ!!」
担「…そうでしたっけ?…ああそっかぁ」

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(2001年9月20日アップロード分)

アーン, トーマス・オーガスティン Arne, Thomas Augustine 1710〜1778(人)

 イギリスの作曲家で、ヴァイオリン奏者。作曲家としては、日本で言えば武満徹氏に当たる様な、いわゆるお偉いさんでした。オペラの作曲で有名です。ヴァイオリン奏者としても、その腕は一流でした。

アーン, レナルド Hahn, Reynaldo 1875〜1947(人)

 同じアーンでも、こちらはフランスの作曲家。あまりお馴染はないかも知れませんが、劇音楽家として有名だった人です。フランスの弾正??

アンカ, ポール Anka, Paul 1941〜(人)

 皆さんお馴染の歌手ですよね。では問題です。この人、何人でしょう?…アメリカ?ブッブーっ!!実はカナダ人です。「ダイアナ」の大ヒットで一躍有名になりました。正に循環コードの魔術師。あまり知られてはいないのですが、実は映画「史上最大の作戦」のテーマ曲は、この人が作曲しました。一発屋なんかじゃありませんっ!!

アングリカン・チャント Anglican Chant(英)

   イギリス国教の教会の典例の聖歌。聖歌としては珍しく英語の歌詞です。でも当たり前、イギリス国教ですから。あ、今ではもう珍しくないですね。アメリカで色々ありますから。その内ちゃんとそっちはやります。四声体の和声になっていて、韻によるリズムを厳格に守るのが特徴です。

アンクルン anklung(?)

 1)ガムラン・アンクルンのこと。ガムランの中では、小さな編成で、お葬式の時等に、ひたすら同じ旋律を奏で続けます。何故同じ旋律が続くのかというと、使っている楽器も小規模で、大体が音が4つ前後しか出ないために、曲が多過ぎると覚えるのがとてつもなく大変だからだそうです。
 2)インドネシアの西ジャワ地方を中心に使われている民族楽器。竹製の楽器で、大体は一つに三つの発音体が付いていて、それぞれがオクターヴ関係になっているという、大謎な楽器。ではどうやって使うんでしょう?だって、オクターヴの関係で三つってったって…(^.^;)
 答えは、一人が一つの音を受け持ち、何人かで別々な音のこいつを使って、曲にする、です。正に東南アジアのハンドベル!!

アンコール encore(仏)

 1)フランス語で、「更に」とか「もう一回」とかいう意味。
 2)東京チェンバープレイヤーズのコンサートで、前説の二人に半ば強要されて、お客さんがプログラム終了時にやってしまう、アレ。
 3)つまりは、コンサートが終わるときに、お客さんのリクエストに応えて出演者がする、予定外の演奏の事。

アンサンブル ensemble(英・仏)

 1)重奏、又は重唱という意味。これが元々の意味。
 2)比較的小規模な合奏の事。
 3)合奏・合唱の状態を指していう。特に、演奏者の合奏や合唱の技能を表す事が多く、「アンサンブルが良かった」だとか、「アンサンブルが今一」等と使われる。

アンセム anthem(英)

 またもやイギリス国教ですが、こちらは典例ではなく、礼拝式で使われます。合唱のために作られたものを「フル・アンセム」と呼びます。それに対し、途中でオルガンやヴィオルなど、楽器の伴奏が付いたソロが入るものを、「ヴァース・アンセム」と呼びます。皆さんお馴染のパーセルなんかが、秀作を残してます。

アンセルメ, エルネスト Ansermet Ernest 1883〜1969(人)

 印象派を振らせたら世界一と言われたスイスの指揮者。発達した録音媒体の申し子として、ブルーノ・ワルターと共に有名ですね。言い方を変えると、版権が切れてお手軽価格になった廉価版の帝王がこの二人です。1910年にデビュー後、ディアギレフのロシアバレエ団の指揮者を経て、1918年に、毎度お馴染の「スイス・ロマンド・オーケストラ」を設立し、積極的なコンサート活動と録音活動を展開した巨匠です。貧乏な音大生の救世主といえば、この人です。
 あ、そういえばこの人、指揮者としては結構多いパターンですが、ソロボンヌ大学で、数学を専攻していました。

アンダーソン, マリアン Anderson, Marian 1902〜1993(人)

 アメリカの生んだ名アルト歌手。長生きっぷりも天下一品です。1925年のニューヨークの新人歌手オーディションで1位となりデビュー。メトロポリタン歌劇場にも出演し、世界各国で大活躍しました。あ、ちなみに黒人さんです。

アンダーソン, ルロイ Anderson, Leroy 1908〜1975(人)

 アメリカの作曲家。初心者の為の系クラシックコンサートや、運動会、そして何と言ってもクリスマスといえば、この人。従来の作曲技法の破壊によって新しい物を作ろうというクラシックの前衛を全く無視し、単純明快、且つ美しい旋律を作り続けてくれた、言ってみれば弾正の様な人。この人、実はハーバード大学で語学を教えてた人なんです。ところが、経緯は分かりませんが、ボストン・ポップス・オーケストラの依頼で編曲活動に入り、突然作曲家として頭角を現しました。
 20世紀では数少ないお笑い系作曲家です。代表作は、「そりすべり」とか「タイプライター」等、もう説明の必要、ありませんよね。あ、私のトランペット協奏曲第一番「トランペット吹きの平日」は、この人の「トランペット吹きの休日」のパロディから発案されました。タイトルで笑いを取ろうとした結果、本当にトランペット吹きの平日の姿を描写してます。尚、旋律やオーケストレーションなどは、全くの別物です。

あんだって? あんだって?(作)

 1)作曲家が締め切り前に、担当者に対して、全てを無かった事にしようという思いで、必死に言う言葉。
凡例:担「先生、どうします?あと1時間で出来ないと、原稿落ちますよ!!」
   作「…あんだって?( ̄ー ̄;∂ポリポリ」
   担「だから、あと1時間で、…」
   作「…あんだって?( ̄ρ ̄)」………
 2)作曲家が締め切り前に、担当者に対して、逆ギレして思わず口走る言葉。
凡例:担「先生、もういい加減にして下さい。あと1時間で…」
   作「…あんだって?(メ▼。▼)y- ̄ ̄ ̄」
 3)作曲家が、締め切り後に、信じられないという念を込めて言う言葉。
凡例:担「先生、こないだの原稿落ちましたから、次で使う事になりました。原稿料、決済期またいじゃったので、半年遅れますから。いいですね。」
   作「…あんだって?(T。T)」

アンダルサ andaluza(西)

 スペインの南部、アンダルシア地方の民族舞踊のこと。ファンダンゴとか、ポロとか、マラゲーニャとかを全部ひっくるめてこう呼びます。

アンダンテ Andante(伊)

 「歩く速さで」とか「ちょうどいい位ゆっくりと」という意味の速度標語。でも、地方だとか時間帯など、人それぞれで歩く速さ、違いますよねえ。音楽辞典だとか、楽典の本では、このように書かれちゃってますけど、もっと具体的に言わないとダメです。大体、散歩でプラプラ歩いてるくらいの速さで、という事です。あまり好きではないのですが、順番で言えば、アダージョとアレグレットの間です。

アンダンティーノ Andantino(伊)

 アンダンテよりやや速く…という意味で皆さん使っていることでしょう。でも、本当は、「大体アンダンテ」という意味だそうです。実は、この変格からの解釈は、前述の「アンダンテ」同様、未だに物議をかもしているんですよ。「アンダンテ」自体、本当は「速く」という意味だった、という説もあります。

アンティフォーナ Antiphona(ラ)

 「交唱」という意味。以下の通りです。
 1)ユダヤ教のシナゴークという会堂で歌われていた「交唱」で、二つの合唱団が、対話するように歌いあう物です。いつからかは分かりませんが、それほど古くから歌われ続けてます。
 2)ローマ・カトリックの、「聖務日課」つまり、仏教で言えば勤行ですね、これの中で、詩編の朗唱の前後に歌われる、短い曲で、「アジェ・レジーナ」と呼ばれる曲を初めとする、聖母マリアを賛えた曲を指します。

安藤 幸 あんどう こう 1878〜1963(人)

 日本ヴァイオリン界の草分けです。東京音楽学校(現・東京芸術大学)卒業後にドイツへ留学、ヨアヒムに師事した後に帰国し、母校で教鞭を取っていらっしゃいました。とにかく凄い人です。弾正が生まれる前に他界されたのが、とても残念です。ちなみにこの人、な、な、なんとっ!!幸田露伴・幸田延夫妻のご子息でいらっしゃいますっ!!

アンドレ, モーリス Andre, Maurice 1933〜(人)

 フランスのトランペット奏者。とにかく凄い人。間違いなく、今一番「偉い」人でしょう。とにかく人間離れした、正に神業とも言うべきとんでもないテクニックを持ってます。その上、何せバテても吹けちゃう。他のプロが悲鳴を上げる様な曲を演奏した上に、更に他のきっつい曲を同じコンサートで出来てしまう、とんでもない人です。バロックといえばこの人ですが、それだけではありません。レパートリーは、現存する曲全部と言える程幅広いです。
 炭坑の吹奏楽団で吹いていた所を発掘され、パリ音楽院に入学、名手のお約束、ジュネーヴ国際音楽コンクールとミュンヘン国際音楽コンクールの両方で優勝するという離れ業を演じた後、精力的にソロ活動を展開し、現在はパリ音楽院の教授もなさってます。ああ、同じ時間を生きていて、よかった。

アンネン・ポルカ Annen Polka(独)

 この曲も、初心者の登竜門として有名ですね。単純明快路線の雄、ヨハン・シュトラウス二世の作品です。オレももう何回演奏したんだろう?
 そういえば、タイトルが大謎だったりしますが、「アンネン」は、この曲が初演された場所なんだそうです。

アンブロシウス Amblosius 339〜397(人)

 「西方教会音楽の父」と呼ばれた人で、ミラノ大司教を勤めてました。グレゴリウス一世と共に、この時代の思想家としても有名です。東方の音楽を精力的に採り入れ、シリアの「イムヌス」という賛歌を元に「アンブロシウス賛歌」を作るなど、西方教会の典例や聖歌の組織化をするなど、とてつもなく貢献した実績をお持ちでいらっしゃいます。

アンブロス, アウグスト・ヴィルヘルム Ambros, August Wilhelm 1816〜1876(独)

 ドイツの音楽学者。「音楽史」を著作した、とってもご苦労さんな事で有名です。この人、いわゆるマルチな人で、あ、ねずみ講やってたんではなくて、何でも屋さん、という事ですが、音楽教授として有名な傍ら、法律を学んだ経歴から、なんと検事さんもやってました。
 …つかまえる方だったんですね@ねずみ講

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